平素よりお世話になっております。
ハスキーズの縁の下の力持ちである松本さんから回ってきました。4年副将の橋場英生です。
日本語が通じないと言われていますが、彼女とは「さんこいち」と呼ばれるほど仲が良いので、言語レベルは同じだと思います。
まず初めに、日頃より明治大学男子ラクロス部に多大なるご支援とご声援をいただいているOB、OGの方々、保護者の方々、関わってくださる全ての皆様に感謝申し上げます。
拙い文章で読みづらいとは思いますが、最後まで目を通していただけると幸いです。
自分語りのブログはつまらないと、そう決めて書いた去年のブログ。
しかし、師である明日翔さんから「お前の自分語りが見たかった」と言われたので、3年半のラクロス人生を振り返り、書こうと思う。
−1年生の冬、右腿の裏が肉離れした。
全治3週間の怪我だった。
しかし、コロナ世代最初で最後の同期試合があったため、安静にすれば治る怪我を、自分は無理に腿を引きずり出し、新人戦に挑んだ。
最後の新人戦と思い、焦っていたのだと思う。怪我は悪化した。
その後、医者から全治3か月を言い渡された。
リハビリ中は身体的苦痛と、嫌な妄念にとりつかれた。
使い物にならない自分と日々上手くなっていく同期。トレーナーから「いつ復帰できるのか」と催促の連絡。そして、毎朝起きるたび痛くて動かない脚を見ては絶望を感じた。
すると、ある先輩が隣へ来て「まだ復帰しないの」「アイツどんどん上手くなってるよ」「お前どーすんの」などと急き立てる。
悔しい。絶望的に悔しくて気が狂いそうだった。
しかし、強がりはいけなかった。
焦りと強がりで復帰を早めたために、肉離れが再発してさらにリハビリの期間を延ばした。
ラクロスは怪我の絶えないスポーツ。
なので後輩の皆は、怪我の痛みが完全に治るまで、絶対に安静にするようにしてください。先輩からの教えです。
−こうして私の絶望は峠を越し、怒りへと変わった。目標はAチームに所属して屈辱を晴らすこと、私を侮辱した先輩からスタメンを奪うこと。そのことのみ、考えるようになった。
私は怪我から復帰すると、Bチームの5番手で、合宿にも参加させてもらえなかったが、モチベーションを常に保ち、毎日壁当てと筋トレを欠かさず行った。
このとき、同じ居残り組の三島と仲良くなり、練習後に二人で1on1をよくやっていた。
3年生になり、Aチームになった。
ようやく負かしたい先輩に挑むチャンスが来た。
ところがいざ一緒に練習してみると、実力の差は歴然だった。
先輩のパスは正確で遠くまで行くし、GBはsoで誰よりもすくう。とりわけ、1on1は常に相手にクロスをつけるなどで圧倒していた。
何よりラクロスIQが高い。
プレーを常に俯瞰して見る力、そして試合中の指示は的確で、組織をコントロールしていた。
先輩とプレーをしていると、いつの間にか復讐心は消えて、尊敬する気持ちが勝り、先輩を出し抜こうという甘い考えはなくなった。
他方で、自分のプレーはひどいものだった。
私はいかに怒られないようプレーするか、無難に動くかだけ考えていた。
明日翔さんからも「考えてプレーしろ」とよく怒られた。
−そして去年6月、武蔵大学との練習試合。
私は最後まで武蔵の動きに対応できなかった。
自分のせいで負けた試合だった。
犬猿の仲であったかの先輩が悔し涙を流していた。あの人は誰よりもチームの勝利を考えていた。対して自分は、チームの勝ち負けより、自分がその試合でミスをしないかどうか。それだけが心配だった。試合の勝ち負けに対する気持ちみたいなものが全然違っていた。
その夜、先輩から電話がかかってきた。
先輩は武蔵にコテンパンにされた自分に対して。
「いいか、東大には東大の倒し方、武蔵には武蔵の倒し方がある」
「ラクロスは初心者スポーツで上級生と下級生の差は知識の差しかない」
「だからこそ、質問をしろ」
−私が、わかったような、わからないような返事をすると、先輩は続けて言った。
「経験者のいる慶應や体格の大きな早稲田に明治が勝つにはそれしかない」
「とにかく質問して、早く上級生に追いついて、そしてそれを何年も何年も繋いでいくこと。それでようやく、早慶を倒せる。」
自分は、試合もミスも何もかも、全て自己責任、自己完結で終わらせようとする癖がある。
先輩のアドバイスは、そんな自分への戒めだった。
それからは、自主練のやり方を工夫したり、ラクロス動画を見る時間を増やすなど些細な努力はもちろん、とにかく周りの人に質問した。
すると「ラクロス観」のようなものが大きく変わった気がする。
結局、3年生ではスタメンになれず、プレーで先輩に恩返しすることはできなかったが
4年生になり、先輩方から教わったその知識を後輩たちに繋ぐことを、そして後輩たちが質問しやすい環境を整えることを常に意識している。
−そして今シーズン。2戦2敗の崖っぷち。
これは自分たち4年生が招いた不甲斐ない結果だ。
だからこそ残り2戦。しかも、次はあの武蔵戦。
自分がボールダウンしまくるから、見ていて欲しい。そしてついて来て欲しい。
辛く、苦しかった合宿の峠を越え、ようやくチームが一つにまとまった。
今年は下級生が多いチームだからこそ、勢いと成長率はどこにも負けない。
明治らしく行こう。泥臭く、愚直に、勝利への貪欲さを忘れず、
勝ちを獲りに行く。
−続いてのブログは、3年生でありながら圧倒的なリーダーシップを発揮する市川君。
誰も教えていないクレードルをいつの間にか会得していて、驚いたのを覚えています。
リーグ戦では、誰よりも綺麗な彼のクレードルに注目です。