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2021

対談企画②「〜HUSKIES初のファイナル4は如何にして達成されたのか〜」

7年振りのFINAL4進出を果たした昨年を超え、学生日本一を目指していくうえで、HUSKIESの理念である「ONE HUSKIES」という言葉への理解を深め、より求心力のあるチームになっていくべく、OB・学生・コーチをまじえた対談を何度かに分けて設けてまいります。


二回目は、13期門脇さん・横田さんに、初めてファイナル4進出を果たしたときのハスキーズについて伺いました。

(聞き手:HC 25期鈴木、ゲームキャプテン 4年阿部、広報 3年川谷・2年三島)



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【1】創部16年目で初のファイナル4 / 当時の雰囲気について

【2】受け継がれるHUSKIESメンタリティ

【3】ファイナル4に行ってよかったこととは

【4】当時のチームビルディングについて

【5】終わりに





鈴木

「 まず今回この会を開かせて頂いた経緯なのですが、現役の世代がハスキーズの歴史を知ったりOB との繋がりを増やす機会を設けたいという思いがありました。その中でOB対談をしたら面白いのではという話になり、今回の会を開くことになりました。もしよければ毎年恒例の企画みたいにできたらと思っていますので、本日はよろしくお願いします。 」


門脇・横田

「お願いします」


門脇

「そういえば鈴木君の代って人数少なかったとき?」


鈴木

「そうですね 、」


門脇

「あー、覚えてるわ 」


横田

「鈴木が厳しすぎたんじゃない?(笑)」


門脇

「それは俺らの同期で鈴木君の代にHCやってた今城でしょ? (笑)」


横田

「今城も厳しかったけど、鈴木も厳しかった(笑)」


鈴木

「(笑)」


【 1 】創部16年目で初のファイナル4 / 当時の雰囲気について


鈴木

「今日は僕と阿部の方からいろいろ質問させて頂いて、ファイナル4に行った当時の話をして頂けたらと思ってます。じゃあまず阿部の方から 」


阿部  

「ハスキーズとして初めてファイナル4に行ったときのチームの雰囲気ってどんな感じでしたか? 」


門脇

「僕らが現役の時はすごく波があって、まず1年生の時に二部から一部に上がって、2年生の時に二部に落ちて、3年生の時にまた一部に上がって、最後4年生の時にファイナル4行ったっていう感じなんです。皆さん今一部でずっと戦ってると思うんですけど、僕らの時はすごい波があったんですよね。

あと僕らが1年生の時の4年生は4~5人くらいしかいなかったんですけど、僕らの代は最初二十数人いて最終的には16人残ったので、同期がすごい多かったんです。それで結構勢いもあって、やる気のある人たちも多かったので、4年生になったときにファイナル4行きたいなっていうのは1年生の頃からずっと同期間で話してました。

二部の試合って閑散としてるけど、一部の試合はすごい華があってギャラリーも多いし格差があるなというのはずっと感じてたので、一部への憧れはすごく強かったです。その中でみんなと切磋琢磨していって、人数が多いまま学年が上がっていったので、高い意識を持ったメンバーが揃ってたんだと思います。ただ実は、僕らが4年生になってから7月まで練習試合で一回も勝ってないんですよ(笑)」


鈴木

「えー、意外ですね」


門脇

「まあ就活とかもあって全員が揃わない状況だったっていうのもあったんですけど、結局7月16日の立命館との練習試合まで一回も勝てなかったんです。それで周りからは『今年絶対降格だね。』みたいなことを言われて、でも常に僕の中では全員揃えば勝てるっていう思いがあって。

それで7月16日の立命館戦で初めてメンバーが揃って勝てて、そこから波に乗っていったっていう感じでした。

俺と横田は就活も比較的早く終わって練習にも行けてたんだけど、他のメンバーが揃うまでに結構時間がかかった。でも同期の中ではファイナル4っていう目標は変わっていなかったので、立命館戦で勝ってから勢いに乗れたんだと思います。」


阿部

「ありがとうございます」


門脇

「横田何か補足ある?」


横田

「ほとんど今門脇が言ってくれた通りなんだけど、少し付け足すと、俺も2年生の時に一部でリーグ戦出てたんだけど、そのリーグ戦もほぼ全敗だったんだよね (笑)」


門脇

「そうだったね (笑)」


横田

「当時一橋とか千葉とかにボコボコにされて、『俺らって一部じゃ全然通用しないな』っていう感じでシーズンが終わったんです。そのあと3年生の時に二部から一部に上がったけど、それも入れ替え戦で延長戦の末になんとか勝って一部に行けた感じだったから、ファイナル4っていう目標は置いてはいたけどどこか遠い世界のように感じてた気がする。

俺らの代って一部に通用する人がそこまで多くなくてスーパースターみたいな人もいなかったから、戦い方を工夫しないと勝てないっていうチームだったと思う。」


【 2 】受け継がれるHUSKIESメンタリティ


鈴木 

「僕も2年生の時に初鹿純貴さん、小林憲明さん、石黒哲雄さんの代でロンミのサブでファイナルとか出場したんですけど、当時もなかなか勝てない時期があって、でもリーグ戦前から勝てるようになったんです。

当時どうやって勝てるようになったのかなって考えてみると、やることとかビシッと決めて、練習でも精神的にプレッシャーかけて、「自分たちがやってきたことを信じて頑張ろうぜ!」っていう感じで精神的な面も入れ替えてやってたんですよね。勝ってないチームだとなかなか精神的余裕が試合の中で生まれにくい状況だと思うんですけど、門脇さんたちの時はそういったメンタリティの面ってどうでしたか? 」


門脇

「僕もメンタリティの面はすごく大事にしてて、『ミスしたら負ける』っていうのは常にみんなに言ってましたね。攻撃中にパスミスしたりとかボール落としたりして隙を見せたら絶対に一部ではやっていけないと思っていたので、そこは実力に関係なくみんなに厳しく言うようにしていました。

ミスしなければポゼッションは失わないので、負けないラクロスをするためにも最低限そこは必要だと思っていましたし、そこを達成するために練習中に仲間にプレッシャーをかけたりもしましたね。練習でも試合と同じメンタリティでやるっていうのは意識してました。 」


鈴木

「なるほど。メンタリティの部分って練習からずっと言い続けて、いざ試合になってそれが体現できるかどうかっていう難しい世界だと思うんですけど、門脇さんの代でお二方以外にメンタリティの部分を発信し続けていた部員って何人ぐらいいましたか?

全員が全員そういう部員だったとは限らないと思うんですけど。」


門脇

「ちゃんとまとめてくれてたのは僕と横田含めて5人くらいで、その5人が各ポジションをバランスよく統括してくれてたイメージですね。

実力が足りない人でも最終的にはファイナル4で戦えるくらいの力がつくように各ポジションでまとまってやっていました。実力が足りない人がずっとモチベーションを高く保ってできていたかというとそうではないと思うんですけど、最低限のルールに対しては実力に関係なくみんながついてきたので、そこは良かったかなと思います。

あと練習では厳しいことを求めてたけどそれ以外の時間ではすごい仲が良かったので、そこの切り替えはよくできていたと思います。」


横田

「そうだね。あと補足するともう一人ミディーで入ってた堀川ってやつが学生のユースとか日本代表とかに出てたから、彼が一部のレベルを示してくれてたっていうのはあるね。一部で勝つならここまでやらなきゃいけないっていうのをポジションに関わらず示してくれたから、実際にできるかどうかは別にして、チームとして目指すレベルが明確になってた。そこが組織運営上すごいプラスに働いてたんだと思う。 」


門脇

「そうだね。ずっと一部で戦ってたら一部のレベルが標準になるけど、僕らの時はそれがなかったんだよね。 」


横田

「そうそう。『一部ってなんかすごい』って感じてただけだった。

ただそこで堀川が、『一部の基準は高いけど超えられないものじゃない』っていう割と現実的な部分を教えてくれて、そこからチームの底力がついていった感じかな。 」


鈴木

「なるほど。阿部は何かある?」


阿部

「僕たちも去年ファイナル4行ったんですけど、その代も4年生がめっちゃやる気あって、それに下級生が食らいついていくみたいな雰囲気だったんです。

4年生は関東制覇を目標にして、妥協せずにそこに向かっていったからファイナル4行けたっていう感じでした。もし4年生が妥協してたらそれが下級生にも移っちゃってたんで、そこは自分も大事だなと思いますね。 

あと去年の四年生、特に主将はグラウンドを出た瞬間から誰とでも仲が良くて、Bの人にも積極的に関わっていました。だからこそグラウンドで主将が厳しく指摘しても周りはそれを素直に受け入れてたし、「あの人ラクロス本気でやってるんだな」って周りが思えたからみんなも不貞腐れずにできたと思うんです。

そういうところが横田さんの代も一緒だったっていう話を聞いて、改めて4年生が示していかなきゃダメなんだなって思いました。 」


横田

「しっかりしてるわー (笑)」 


【 3 】ファイナル4に行ってよかったこととは


鈴木

「ファイナル4行ってよかったことってありますか? 」


門脇

「僕が覚えているのは、今年の明治は二部確定みたいなことを噂ですごい言われていたので、リーグ戦前の主将会に顔を出すのがすごい嫌だったんです。でもリーグ戦後の主将会ではファイナル4行けてデカい顔できたっていうのは嬉しかったですね。別に主将会で何かしたわけでもないんですけど (笑)」

「やっぱりどこの大学が強いとか弱いとかっていう話はどのチームでもしているので、そこをひっくり返せたっていうのはすごい印象に残ってます。 」


横田

「そうだね。そこから比較的一部に安定して残れるようになったから、その土台になれたのはよかった。

新歓の面でも、二部の時に新入生集めるのってやっぱり結構しんどくて。でも一部になったことでそれなりの人数を獲得できたから、そういった伝統を作る一歩目になれたっていうのもよかったと思う。 」


鈴木

「なるほど。やっぱり勝った代ってそういった話を引退後にできるからいいと思うんですよね。勝った代の人の方が、引退後もチームに継続的に関わりやすいと思うので、そういった面でもいいなって思います。」


門脇

「まあ僕的にはリーグ戦の勝ち負けって結果論だからあんまり気にしなくていいんじゃないかなって思うし、逆に言うと僕らの二個上の先輩方は一部から二部に行った代ですけどOB会ではすっごい明るく振舞ってくれますからね (笑)

でも逆にそっちの方がよかったりするんです (笑)」


横田

「そうだね。今は昔と違って体育会になっちゃったからどういう風に皆さんが感じてるかわからないけど、僕らの時は明治を背負ってるみたいに思ってやってなかったからね (笑)」


門脇

「うん、やってなかった (笑)」


横田

「勝ったっていう記憶を辿るのも面白いけど、一個上で勝てなかった時も思い返してみればそれはそれで面白かったりする。

だから俺らよりも下の代で二部に行った代の後輩がOB会でたまにしんどそうな顔してるの見ると、そんなこと思わなくていいのになぁなんて思ったりもするんだよね (笑)」


【 4 】当時のチームビルディングについて


鈴木

「門脇さんの代が始まるときに『これから一年間こういう風にしていこう』みたいな話し合いってたくさんされましたか?」


横田

「俺全然覚えてないわ (笑)」


門脇

「たぶんしたと思います(笑)」

「目標決めるときにいろんな意見が挙がったのは覚えてます。ファイナル4っていう意見に対しては『そんなに一気に目標上げて大丈夫か』とか、他にも一部残留っていう意見が挙がったりとかそういった話し合いはしましたね。具体的なものにするのか、絵に描いた餅になるものをただ単に掲げるのかみたいな議論があったのは覚えてます。 」


鈴木

「なるほど。実際にチームが始動してからもチーム内で言い合いとか喧嘩とかってされてたんですか? 」


門脇

「俺と堀川は試合中にオフェンスしながらよく喧嘩してたかな (笑)」


横田

「俺は大人だからそういうのはしない(笑)」


門脇

「あと堀川はよく俺に、『筋トレ一つとってもメニューをがっつり組んでその基準にみんなを持って行かなきゃダメで、そうしないとファイナル4にはいけない』みたいなことを言ってきてましたね。

堀川は結構志が高いから、そういう思いがすごく強かった。ただ僕はその意見に反対してて、筋トレで必要なメニューって人によって違うし、義務化して無理やりやらせたところでものにならないから、必要最低限のルールは作るけどそれ以上は強制しないっていうスタンスだったんです。 

だからチームに何を強制するか、どこまで遊びを持たせるかっていう話し合いは堀川とかとよく裏でしてましたね。 


鈴木

「なるほど」


門脇

「結局何事も自分から何かしようって思わなかったら伸びないじゃないですか。だからそういう気持ちはちゃんと持たせてあげて、どうやって上に向かわせるかを 常に考えてましたね。 」


横田

「そうだね。『やりたい』っていう内発的欲求を刺激してたんだろうね。 」


門脇

「そうそう。だから最低限のことは実力に関係なくみんなが自発的にクリアしてたっていうチームだったんだと思う。 」


鈴木

「やっぱりすごいいいチームですね」


門脇

「まあ結果的に勝てたから美談にできるだけで... (笑)」


横田

「そうだね。あれで負けてたらマジで喧嘩してたもん。誰々のせいだとか言って... (笑)」


【 5 】終わりに


横田

「今ってほんとすごいよね。ユーチューブでライブ配信やってたりするからさ。 」


鈴木

「そうですね。広報係とかが頑張ってくれてます (笑)」


横田

「俺去年のユーチューブ見てたよ。学生がコメントしながらやってくれてたからオモロかった。 」


阿部   

「ありがとうございます。 」


鈴木

「そろそろお時間ですね。今日は貴重なお話をして頂きありがとうございました。」


門脇

「頑張ってください、応援してますので。 」


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【対談を終えて】

新たな試みとしてOB、現役との対談というものを行わさせていただきました。

三部作に渡り、公開予定となっております。

今回の対談では、ハスキーズとして初めてファイナル4に進出した当時の様々なお話を伺うことができました。

今のハスキーズが如何にして作られたのかを知り、責任を持ってハスキーズを継いでいくことが大切だと感じました。

貴重なお話をして頂きありがとうございました。

(川谷)


【次回の対談】

次回は、「対談企画③コーチの想い」を3月23日に投稿予定です。そちらも是非ご覧ください。


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