平素よりお世話になっております。
4年ゲームキャプテンの芳村弘俊です。
初めに日頃から多大なるご支援を頂いているOB、OG、関係者の方々に感謝申し上げます。
非常に長い文となってしまいましたが最後まで目を通していただけると幸いです。
『日本一を獲る』『日本代表になる』
自分が大学からラクロスに挑戦した理由だ。
サッカーを幼稚園から小学2年まで、野球を小学3年から高校まで続けてきたが、1度もチームで掲げた目標を達成したことがない。
だからこそ、大学では絶対に目標を達成したい。頂点からの景色を見てみたい。負けたままのスポーツ人生で終われない。
そんな思いで、人生の夏休みと言われる大学生活を、遅寝早起きの壮絶な日々という形で享受している。
結果として1つ目の目標である『日本一を獲る』は今年のラストチャンスに懸け全力で取り組んでいる最中であるわけだが、
2つ目の『日本代表になる』という目標は、ご縁や幸運が重なり、U21日本代表という形で半分達成することができた。
これに関しては、ラクロスの楽しさを教えてくれたハルオさん、東さん、シュンセイさん、剛さんをはじめとする育成コーチ陣や、
下手くそでどうしようもなかった自分を辛抱強くAで育ててくれたこうきさんやヒロタカさんやコーチ陣など、
数々の周りの先輩や同期、後輩に支えられてきたお陰です。本当にありがとうございました。
こんな気持ちを込めて世界大会の毎試合前の国家斉唱をしてました。
ラクロスをはじめてすぐに虜になった。
どうすれば上達するのか、日々考え実行し、反省して改善する毎日。試行錯誤の末、少しずつ上手になってく感覚が爽快で楽しい。それは今でも変わらない。
だが、最上級生になり、ゲームキャプテンになった時、
『日本で1番強いチームを作らなければならない』
という義務に支配されていった。
ゲームキャプテンである以上、
ラクロス面において全ての責任がある以上、
自分が1番本気で日本一を目指し、姿で見せていかなければならないと思った。
だからこそ、厳しいことを言う役も、練習のメニューも、練習の運営や雰囲気も、ミーティングの仕切りもなにもかも自分がチームのために頑張ればいい、そう思った。
だから今までにないほどにラクロスを勉強して、少しだけみんなよりも知識がついた。自主練も筋トレもほんとにストイックにやったと思う。
コーチ陣やスタッフも芳村が1番日本一を目指してやっていると言ってくれた。
そこまでは良かった。
調子に乗った自分はどんどん傲慢になっていってしまった。
全部自分がやらないと勝てるチームを作れないと勘違いした。
思い返せばこの頃はチームメイトをあまり信頼できていなかった気がする。
特に主将の野田とはよくぶつかった。
同じチームの先頭を走る立場であるにも関わらず、
例年の主将とは違う形でチームを引っ張ってくれている野田を、
歴代の主将と比べて否定したりもした。
野田の果たす大事な役割に気がつけていなかった。
だから春の六大学リーグも勝てなかった。
だがこの時は自身の傲慢さに気が付かなかった。
盲目的に、試合に勝てないのはチームの練習の雰囲気や質が足りないからと決めつけた。
もちろん六大学リーグの1ヶ月後の明立戦も負けた。
そして明立戦が終わった後、DFリーダーが部活に来なくなった。
彼の退部を引き留めようとして話した時、
はじめて自身の傲慢さに気付かされた。
彼は、「ラクロスは好きだがHUSKIESは嫌いだ」と言った。
直接は言ってこなかったけど
同じDFとして、幹部として、1年生から先輩だらけのAチームで助け合ってきた仲間として、常に1番近くで自分のことを見ていた彼は、
俺のそんな自分の醜態を見るに見兼ねて退部していったのだなと悟った。
そこでやっと自分の周りを俯瞰するようになった。
見渡せばバカな自分を笑い物にしてくれるDFたちがいた。
こんな傲慢な自分を受け入れ一緒に日本一を目指そうとしてくれる幹部がいた。
野田が彼のブログに書いていた、野田があきらと智也にいろいろ言われた日、野田や智也や彩奈たちと夜まで和泉に残って腹を割って本音を話しあった。
本音を聞いた時、同期を信用できていなかった自分を本気で恥じて、
高校野球を引退した時も流さなかった悔し涙が滲んできた。
そこからチームも自分自信も成長しはじめた。
もう『日本で1番強いチームを作らなければならない』なんて義務感は感じなくなった。
頼もしい同期や後輩、スタッフたちが、一緒に日本一のチームを作ろうとしてくれているのが伝わってくる。
それこそが、みんなで作るそのチームこそが日本一にふさわしいチームだ。
みんなのおかげで大事なことに気がつくことができた。
本当にありがとう。
アイルランド遠征から帰り、1ヶ月ぶりのHUSKIESを見た時
今チームは非常に良い方向に向かっていると改めて確信した。
みんなを信頼して任せて良かったなと嬉しくなった。
そこにはめちゃくちゃ頼もしくなったOF陣や、自分の代わりに率先してリーグ戦の準備を進めてくれたDF陣がいた。真顔でショットを無効化する2枚目ゴーリーもめちゃくちゃ進化していた。
特に同期である32期は本当にチームにコミットしてくれている。
龍馬、そうちゃん、ようすけ、竹山、なべけんをはじめ、みんなが自分がチームに還元できることに全力で取り組んでくれている。
DFチームでは、光が辞めてしまったDFリーダーの代わりとしてものすごく頑張ってくれているし、
曽根崎や諒介やいとしゅんは育成をめちゃくちゃ頑張っててくれてたり、
隆之や丸山やライトは影で後輩達のフォローをしてくれてたり、
野田や輝やアスカやともやは、DFでOF素人の自分の意見を素直に聞いてくれたり
32期OF陣はチームをいつも盛り上げてくれる。
スタッフはいつもチームの勝ちを優先して何回もメニュー調整してくれたりいつもありがとう。
全員がチームにプラスになるために動ける本当にいいチームだなと思う。
野田が作り上げてきた、AチームBチームCチーム全員で日本一を取りに行く姿が出来上がりつつあるのかなと思う。
『結』という今年のスローガンが示すように
リーグ戦の試合を重ねる毎に
日本一という目標のもとにチーム全員が結束してきたのを感じる。
武蔵戦を迎えるに当たってみんなに伝えたい。
今年は先輩達が築いてきた2年連続Final4という実績を超え悲願の日本一を達成するために、
絶対Finalで勝つために、意識も強度もずっと高く求めてきた。そこで勝ち切れるよう1年間メニューを組んできた。
和泉が使えた期間は毎週末にデイキャンプをやったり
ラントレをめっちゃやったりと
例年よりもとにかく理不尽が多かったかもしれない。
それを乗り越えて来た今年のチームは間違いなく強い。
そしてこれからもっと強くなる可能性を秘めている。
リーグ戦を通しての成長がそれを証明している。
悲願である日本一を達成するための第一歩が、武蔵戦に勝ってfinal4を決めることだ。
もちろん武蔵大学はリスペクトすべき本当に良いチームだ。
でも緊張することはない。
ただ俺らは自信をもっていつも通りやるだけだ。
全員で
HUSKIES の新たな歴史を作りにいこう。
勝つよ!!
#3 芳村弘俊
Photo by JLA